アナフィラキシー症状

数分から1時間以内に嘔吐、下痢、発疹などのほか重篤な呼吸困難などが現れることがあります。このような強いアレルギーは「アナフィラキシー」と呼ばれ、異物が体内に入った時に過剰に反応するアレルギー症状の一種です。

一般にアナフィラキシーが増加している原因として以下のことが考えられています。

 ① 肉食中心で野菜不足、食物繊維の少ない食事は、私たちの腸内にいる本来の腸内細菌の環境を乱し悪化させてしまうと考えられています。アレルギーの人にはカンジダ菌や病原性大腸菌などの腸内環境を悪化させる菌が増加しているこ
とが多いといわれています。
 ② 大量の農薬や保存料を添加した食物に含まれる化学物質はアレルギーをおこしやすいといわれており、健康のためにも無農薬の有機野菜がおすすめです。
 ③ 花粉症の人は食物アレルギーになりやすいといわれています。よく似たたんぱく質の構成をもつもの、たとえば「スギ花粉とトマト」を私たちの体内の免疫細胞が同じものだと認識してしまう(交叉現象)アレルゲンが増えていることが確かめられています。
 ④予防注射ワクチンに含まれることが多かったゼラチンはアレルギーの原因として有名でしたが、最近ではこれを取り除いたワクチンを製造、接種するようにできるようになりました。
 ⑤特定の食物がアレルギーになりやすいことはわかっていましたが、最近ではそれらの食品 や添加物が明らかになってきました。

アレルギーをおこしやすい5品目:タマゴ、牛乳、小麦、そば、落花生

19品目:アワビ、イカ、イクラ、エビ、カニ、サバ、サケ、オレンジ、キウイ、モモ、リンゴ、牛肉、豚肉、鶏肉、ゼラチン、クルミ、大豆、ヤマイモ、マツタケ

ゴムの木からとれるミルク状の樹液に含まれるラテックスと呼ばれるたんぱく質を含むゴム手袋、ゴム風船などのゴム製品によるアレルギーから、時にアナフィラキシーをおこすことがあります。

またラテックスに含まれるたんぱく質のいくつかはバナナやアボガド、キウイなどの食物のたんぱく質と類似しているため注意が必要です。

アナフィラキシーショックの確率はかなり低いので、必要以上に敏感になる必要はなく、正しい知識があれば怖くありません。

アナフィラキシーを疑った場合には速やかに医療機関を受診する必要があります。

また、以前に重篤なアナフィラキシーを起こした既往がある場合には、軽微な症状でもアナフィラキシーの前兆の可能性がありますので、医療機関の受診が勧められます。